いちごのヘタ

頭の中にいれておいてもしょうがないこと

漏れ出す言葉の出どころ 2020/06/11

やることがたまっていると二度寝も満足にできない。7時に目覚めて、9時の予定まで布団にうずくまるが意識はある。疲れで全然開かない目で無理やりスマホをチェックするが、何も頭に入ってこなかったまま時間が過ぎた。

昨日の面接の失敗がまだ頭から離れていなかった。早くなかったことにして、締切の近いESに取り組まないといけないがそうもいかない。色んなサイトをぶらぶらと回って自分を誤魔化す。

表立った社会は渡部さんの唖然とするような遊びっぷりに釘付けになっているが、その他にも世間は問題で満ち溢れている。遠いアメリカの差別問題は未だ解決しておらず、また石像が新たに倒されているし、Vtuberあたりの権利問題でもオタクが揺れてたり、誹謗中傷で訴えを起こされた人が故人の褌巻いて自衛しようとしていたり。

そんな世間の中。今まで人種差別にブチギレてた人たちが、今度は多目的トイレの使い方にブチギレているのを見て、怒れる人たちの怒りの矛先が人種差別よりも身近なモノになったのを感じて少しだけ親近感を感じられた。

食わず嫌いを辞めてVtuberの配信を見てみた。おすすめされた配信のリンクをクリックしたら、動画時間が4時間…!普通に映画2本観れるくらいの時間を食いつぶされるのは少し抵抗があったが細かく視聴を始める。やってることはゲーム実況なので、そんなに目新しさも感じないし、その配信者に強く思い入れを持っているわけではないのだが、なぜか作業用BGM感覚で見れてしまう。

まぁラジオのように聞いてるには丁度いいものなのかな。課金してまでコメント読んでもらおうとは思えないし、生放送をチェックしてコメントに課金して読んでもらおうとは思えないので、まだマニアの楽しみ方の2割も理解できていないのだろうけど。

午後から天気は大荒れ。風が強すぎて窓を閉めたと思ったら、次の瞬間には網戸に水滴が。暫くしたら水滴が水滴と呼ぶには大きすぎる雨粒になっていた。まるで台風かのような荒れ模様。梅雨の時期のシトシトとした耳の奥がぼやけるような雨ではなく、不安で誰かに連絡してしまいたくなるような豪雨を体感する。エアコンを付けたら付けたで湿気がすごくて、午後の不快感は耐え難いものであった。

 

”続けろ卓球。血ヘド吐くまで走り込め。血便出すまで素振りしろ。今よかちったァ楽になんよ・・・ヒーロー。”

 

これは自分が高校時代からずっとずっとバイブルにしている漫画「ピンポン」の中のセリフ。自分のアイデンティティでもあり、全てだった卓球から挫折し、ドロップアウトする中でもまだ卓球を諦めきれていない様子の主人公を見た幼馴染が、海で溺れた主人奥を助けた後に放ったセリフなのだが、なぜかこのタイミングでふと思い出した。就活を有耶無耶にしようとしている自分の現状と、卓球を諦めきれない主人公の現状がどこか自分と重なったのかもしれない。自分は主人公にはなれないと諦めていたがやはり根っこは中二病。こういうとこだけずっと酔いしれてしまっている。

自分は就活をもっとまともに続けるべきなのかもしれない。真面目に、ひたむきに。血ヘド吐くまでESを書け。血便出すまで面接対策しろ。今よかちったァ楽になんよ…。のマインドになるしかない。なりかけてる。2つくらいたまってる適性試験もこなせそうだ。

普段インプットしていたモノが、自分が不安定になったときに漏れ出してくる。そういうものなのかもしれない。そのときに漏れ出てきたのが、高校時代に出会った漫画のセリフ。なんとも自分らしいし、ピンポンに出会えていてよかった。と胸を張って言える。

でももっともっと上質なモノが漏れ出してきても欲しかったという気持ちもないとは言い切れない。昔、自分を変えたくて買った孔子の教えがまとめられた本を読んだりもした。だが、その言葉はあまりに尊すぎて自分には引っかからないようだった。無念。こんだけ時間が有り余ってるのだし、図書館で関心の向くままに本を借りて、ドバドバ読みたいな。何ヶ月後か、何年後かのこと。自分が今ぐらい不安定になったときに漏れ出てくる言葉の出どころが変わっていて欲しい。漫画の登場人物ではなく、せめて実在する人間の言葉に。今の自分に足りないものは2つ。ポジティヴと、リアリティだ。

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