いちごのヘタ

頭の中にいれておいてもしょうがないこと

等身大の牛肉バーガー 2020/09/04

昨日の後半の人事の仕打ちで、完全に就活に対する心構えが崩れた。本日予定していた滑り止めの企業の選考をキャンセルし、一日羽を伸ばすことに。都合のいい突発メンテナンス日。いかに過ごすか。完全にオフの日にしか履かないようなズボンを履いて、また照り返してきた太陽の下へと繰り出した。

一軒目。昨日のうちに声をかけてみたら、滅多に会う機会の作れない先輩と会えた。元々は3人の予定だったが、一人が13時の予定であるにも関わらず寝落ちしてしまい、2人きりでのお茶会。昨日から行きたくてたまらなかったコメダに付き合ってもらう。目当てのコメ牛は供給が追いついていないようで、一日30個限定のメニューになっていた。少し焦るが、なんとか注文。昔食べた焼き肉ライスバーガーを思い出すような味付け。普通に美味しかったが、わざわざTwitterで騒ぐほどのものではないのではないかなと言った感想。少し大きい牛肉バーガー以上でも、以下でもない。等身大の牛肉バーガー。

なんだろう。かなりの時間を一緒に過ごしてきたはずなのに、空白の期間が多すぎて、共通言語だったものが共通のものではなくなっているように感じられて少しだけ寂しかった。変わらないものなんてないことは知っているが、その変化の度数が、自分が想定しているよりも大きいものであった。前に進んでいる人に対して、自分は定位置から進んでいないからだろうか。段々と背中の遠さが、追いつける距離のものではなくなってくる感覚。必然ではあるのだけど、認めたくない。24歳ながら学生をしていると、どうしてもタクシー移動が贅沢に思えてしまってしょうがないのだが、先輩が当たり前のようにタクシーに乗り込む姿を見ながら、その価値観が年相応のものではないことに気がつく。アラサーになったら昼間でも、電車があってもタクシーに乗ってもいいんだ。そういうところに住んでいるべきなのだろう。やはり背中が遠い。

そんな風に、なにか満たされない気持ちを抱えながらサウナに向かった。普段行っていた場所は、コロナが影響で予約が必須になっていて入れずじまい。しかたなく妥協して近くの銭湯を検索し、グーグルマップの経路をなぞっていたら道中に小さなサウナを発見。そこに進路を変更。行きたかった店舗ほどの設備はないが充分に休めるし、充分に快適。カタコトの日本語で接客する熱波師の熱波を浴びながら、適度に身体の疲れをほぐす。

さっきみたいに久々に会う人と喋る機会には、アルコールの摂取が必須なのでは。なんて思わされた。酒を飲むと様々な感覚が濁る。正確には、こちらの感受性が濁る。色んなことが見えなくなって曖昧になっていく感覚。鏡に例えると、どんどんと紙やすりで鏡面を擦られて、映る虚像がぼやけていくようなイメージ。そういう具合で濁った鏡面越しに対峙したほうが良い物事が意外と多い気がした。今回みたいな、大きく差の開いてしまった人と関わる場合なんか特に。

ただ、その鏡の濁り方にも種類があって、その濁り方は主に摂取するアルコールの濃度で変化していくものであるように感じている。ソフトアルコール飲料のような適度な度数で酔っていく分には使われるヤスリの目も細かくて少しずつ 少しずつ物事が曖昧に映る鏡が完成していく。それがちょうどいい具合に物事に靄をかけてくれて、朗らかにコミュニケーションが取れるが、ストロングのように度数の高いアルコールで酔っ払っていくと、そのヤスリの目も荒くなってしまい、ガシガシと乱雑に鏡面が削られてしまう。早い段階で鏡面が曇るが、曇り方が乱雑なのでコミュニケーションも乱雑になってしまうような気もする。ごめんなさい、何言ってるのか自分でもまとまらなくなってきた。とりあえず、酒があったほうがダメージを食らわないコミュニケーションは存在するが、そういう部分においても強い酒で手っ取り早く酔っ払うよりは、ジワジワと時間をかけて酔いを回していくべきだよねってことが言いたかった。ヤスリと鏡、どこから出てきた?多分サウナ。サウナの鏡越しに見た自分がだらしない身体過ぎて、ヤスリでもかけて鏡を使えなくしたいって思ったところからかな。今日はどうにもまとまらない。