いちごのヘタ

頭の中にいれておいてもしょうがないこと

母から妹の源氏名を知らされる 2020/07/31

久々の通勤ラッシュに立ち会う。きっちりかっちり人身事故に鉢合わせてしまい、ハラハラしながら最近になって見つけた建設会社の適性検査会場へ。就活を続けていくにつれて、採用担当の年齢が高齢化していっているような感覚。自分が取り残されているのを、関わる人間の質で感じてしまう気がする。考えすぎだと思いたい。

何度目の適性検査だろう。ずっと「絵や音楽に関心がある」の項目になにかマークするかどうかを悩んでいるが、正解は見つからない。あってもなくてもいいと思うのだけど、企業はそれが気になるらしい。

世の中は自然と何かをカウントしてくれるようなツールが溢れている。自分が就職活動を始めてから何日。緊急事態宣言が発令されてから何日。解除されてから何日。こうやって日記を書き始めながら何日。先輩が荒稼ぎしてるライブ配信を覗きだしてから何日。様々なカウントの中で自分は何かを得られているのだろうか。時間の経過が可視化されすぎると不必要にダメージを食らうことが多い気がする。このダメージを、自分の血肉に変えるには明確な目標意識が必要であると考えているのだけども、目標になるものが見つからない。早く、目標が欲しい。それの指針になる仕事も、欲しい。

ランチを我慢して、帰宅。声の大きい母親がいつにもまして声を張り上げていた。妹がこのご時世の中、ちょうどコロナが流行りはじめた3月くらいからガールズバーでアルバイトを始めていたらしい。おかえりの挨拶もなく妹の源氏名を知らされた。最近週2ペースで自宅にZOZOの黒箱が届いていたが、どうやら収入源はここだったらしい。家族会議の開催が予定されてたが、面倒だったので時間だけ聞いて避難することにした。

うるさい人らを身近な人に報告する。身近というか手近な人と行ったほうが正しいのかもしれない。距離は離れているがどんな些細な話題もある程度は拾ってくれるので、手持ち無沙汰な暇な時間を紛らわしてくれる。さながら対話のAIのような距離感。手元にはあるけど、距離感は遠い。そういう意味で手近な人。

ガヤガヤしながら昼食のそうめんを済ませる。やはり暖かいものを食べないと腹が膨らんだ感覚がしない。不完全燃焼のまま、うだうだと課題に取り組むが、ここ最近の寝付きの悪さが溜まっているのか、慢性的な目の周りの疲れを感じ1時間ほど仮眠。

やる気が一向に湧いてこないので、そのまま現実逃避としてアイマスの続きを見る。ドタバタの1stLiveが終わったあと、うなぎのぼりで人気が出て、事務所に掲示されているスケジュールボードの余白が一気になくなってアイドル達が忙しそうにしている瞬間を見せられて、またも泣いてしまった。涙で視界がぼやける、をアイマスで体感するとは思ってもみなかった。自分のずっと進まない就活と、売れなくても腐らずに営業を重ねていく下積み時代の彼女らを無意識に重ねていた部分があったのかもしれない。弱った心に深夜アニメはスッと歩み寄ってくる。

爆笑問題田中と、大森南朋が違った観点から女性にべた褒めされているテレビをみた。いろんな理由をつけて、彼らの役柄、父親観に歩み寄っていたが、結論からすると双方にあてはまる「無害なおじさん」というただ一点をありがたがっているように思えた。女性が何気なく浴びせかけられている、ギラギラした男の欲のようなもの。そういうのを感じさせないというただ一点をオブラートに包んで、甘い匂いのする香水が馴染んでいるだの、家族思いだのと枝葉の部分でガンガンに肯定されているのは見ていて納得できなかった。とどのつまり、性欲を取っ払えればそのフィールドにいけるのだろうけど、それ(去勢)をやるまでの男気がないから、自分は一生その「無害ゾーン」には加われない、モテないギラついた警戒対象で終わってしまうのだろう。早く無害になりたい。

家族会議の結果、妹は8月末にはその店舗をやめることになったらしい。店舗と源氏名を母親から聞いて検索をかけたら、妹の個人サイトにはアクセスできないようになっていた。おそらく妹が店舗側に声をかけて対処してもらったのだろう。頭の弱い妹でも、そういう小ずるさは兼ね備えているようで、少し安心できた。しかし、同じ店舗の友達のほうはそういったリスクヘッジがなにもできていない状況だったので、友達のブログ記事から出勤時の妹の画像が入手できてしまった。付き合う友人は流石に責められないが、そういうところで詰めが甘い。残念。どうやら池袋の店舗のようで、自分のバイト先ともかなり近い場所。自分がラーメンを運んでいる間、妹は数百メートル離れた場所でバニーガールになっていた。埼玉県民は、池袋から逃れられないのだろうか。妹の源氏名を知る。という社会経験。少しレアな気がするが果たして。