真の夜の街はノンストレス 2020/06/21
祖母が自室の窓を開けっ放しにしてどこかに行ってしまう光景が夢だっだのか現実だったのか、今でも定かではない。10時半に起床したときには窓は閉まっていたが、窓の開いている状態に不快感を覚えながら二度寝した感覚は夢にしてはリアルであった。
昨日後回しにした課題に取り掛かろうとしたがどうもやる気が出なかった。悩んだ末に半分だけ進めることにした。課題を進めないと不安になってしまう自分と、とにかく怠けたい自分。両方の意見を中途半端に受け止めた結果がこれである。なんとも言えない。昼食にペッパーランチをまた作ってやろうと息巻いていたら、豚肉の解凍に失敗。予想以上にカチコチだったのでなくなくお茶漬けで妥協。
一昨日から先延ばしにしていた哲学書に触れる。知識欲を満たすためのポジティブな読書ではなく、やらないといけないことから逃げ出すためのネガティブな読書。まぁ全然進まないけれど、興味関心は満たされているし、割と今は引っかかるとこなく読めている。
日曜日のバイト先。一週間ぶりに訪れた池袋駅はなぜか小便の匂いがした。コロナでどこかに引っ込んでた若者やファミリー達も戻ってきている中で小汚い格好をしたおじさんが平然と駅を闊歩しているのが原因かもしれない。でもその小便の匂いも含めて池袋であると思う。背伸びしなくても許される街。池袋。
バイト自体はやけに忙しくて予想の2倍は疲れた。その理由を後で知ったが線路を挟んで対立してる系列店がコロナの影響で休業していたらしく、どうもそちらに分散していたお客さんをこちらで一手に引き受けることになっていたっぽい。コロナを更に身近に感じることになりながら、その影響として自分の元に作業量の増加という形で還元されるのは勘弁してほしいなと愚痴りたくもなった。
普段以上に忙しいバイトから退勤。池袋は完全に若者の街になっていた。日曜日であることもあるからだろう、ネクタイを巻いている人間は一切見かけられず、南池袋公園でたむろっていた学生たちが閉園時刻になって追い出されたようで、二次会を近くのコンビニの前で始めだしていた。属性が街単位でこうも偏っているとなんだか異質。
ビジネス街につながる銀行前の道路は人通りが少ないためか、スケートボーダーが複数人集まって自分の技術を磨くためのスペースとなっていて、本来の目的である横断をしている自分がマイノリティとなる環境。咎める人もだれもいない状態だった。サンシャイン通りの入り口には、こんな時間なのに大道芸人がパフォーマンス。よく池袋を利用する人だったら何回も見たことのある水晶を使ったパフォーマーであったが、自粛明けで暇を持て余していたのだろう。大学生っぽい人たちが一斉に集まって大盛況になっていたのが微笑ましかった。「ソーシャルディスタンスは各自でお願いいたします〜〜」とかいうパフォーマーの時事ネタも聞けたのも大きい。密起こしてなんぼの商売だし、そこは譲れないよな。自己責任自己責任。
今日感じた”異質”は、緊急事態宣言前の人の少ない状態の異質とはまた違い、活気に溢れた異質で心地よかった。街を歩いている平均年齢なんかかなり下がっていただろうな。治安もかなり悪化していたけれど、繁華街に適した正しい温度感が帰ってきている感じ。居酒屋キャッチが暇そうに酒の入った大学生グループに狙いをつける視線とか、カラオケで終電を逃させようと企てる男女グループとか、色々。誰かにとっての不要不休がもたらす輝きの強さを感じられた。普段こういった人たちを見るとノイズに感じてしまうが、今回はなぜかこのノイズが輝いて見えた。普段スーツを着てるような人がストレスを伝播させているのかもしれないな。普段はそのストレスに感化されてカッカしてただけなのかもしれない。真の夜の街はノンストレス。あの空間をもっと丁寧に文字に起こせるだけのスキルが欲しい。